今回はワイナリーについてお話します。
オーストラリアには数多くのワイナリーがあり、ワイン生産地に行くと、大手ワインメーカーから小規模ブティックワイナリーまでまさに鈴なりワイナリー状態です。ですので、全てを訪れるのは無理です。
あらかじめ、簡単に下調べし、いくつか訪れたいワイナリーをピックアップ、セラーオープン(営業時間)やアクセスを確認、道順、何処でランチを楽しむか等を考え、その日のスケジュールを決めます。
ワイナリーでは、レストランやカフェを併設してる所が多く、綺麗な景色、美味しい空気を満喫しながら、ランチ、アフタヌーンティと平日とは違った、ゆっくりとした時間を過ごすのも、楽しみの1つです、もちろんランチには美味しいワイン!
ゴールドコーストからでも日帰り行けるワイナリー地帯もあります。
最も近い所はマウントタンボリンでゴールドコーストの中心部から車で30分〜40分程です。
比較的こじんまりとしたワイナリー地帯ですが、気軽にワイナリーの雰囲気を楽しむには良い所です。

今回は少し足を伸ばし、小旅行(1〜2泊がお勧め)ワイナリー巡りを紹介します。
以前はクイーンズランド州(QLD)のワインはさほど注目されてませんでしたが、昨今かなり注目度もあがり、良質なワインも多く造られてます。
そのワイナリー生産地が"グラニットベルト地帯"と呼ばれる地域です。
QLDの南東部に広がる地域で、ゴールドコーストから車で3〜4時間の距離で、広大な牧場や雄大な山の景色を楽しみながらのドライブになります。
そこの中心地の街がスタンソープ。 美味しいリンゴの産地としても有名でゴールドコーストのスーパーマーケットで売られるリンゴも多くはこの地域の物です。
ワイン造りに重要な土壌は花崗岩で出来ており、この花崗岩土壌が水はけ良く、ブトウやリンゴ等の果樹栽培に適してます。

気候は標高の高さ(標高750m〜1050m)により、QLDで最も寒い地域で昼夜の寒暖の差も大きく、降雨量も少なく、このような条件が良質なワイン造りにつながってます。
訪れる時期によりますが、朝晩はかなり冷え込みます。日本の冬のイメージを持った方が良いですね。
しかし日中の好天下では半袖でも過ごせる位の感じです。

宿泊先には暖炉が付いてる事も多く、夜は暖炉の温かい火を眺めながら、美味しいワインとチーズ、夜空は満天の星空が広がります。
代表的なワイナリーをいくつかピックアップします。
(アルファベット順)
Ballandean Estate Wines
Golden Glove Estate
Heritage Wines of Stanthorpe
Hidden Creek Winery&Cafe
Summit Estate
Symphony Hill Wines
Tobin wines
この他40〜50程のワイナリーがあります。
今回はこの中でも私が1番好きなワイナリーを紹介します。
『Tobin Wines』です。

良質なワインとオーナーのAdrian Tobinさんの人柄に魅せられ、ファンになりました。
"トビィンさん"この方がほとんど一人でワイン造りしてます。頑固で職人気質、強い信念を持って素晴らしいワイン造り続けてます。

テースィングにも力を入れており、立派なワイングラスを使い、全ての品種でグラスも変えて、ベストの状態でテースィングさせてもらえます。
良い意味で"気難しい人"ですが、素直にワインの感想やこちらのワインへの思いを伝えると、どんどん盛り上がり、楽しくテースィングが進んで行きます。
白、赤共に良いワインがあり、白ではシャルドネ、セミヨン、赤ではシラー、テンプラニーリョ等がお勧めです。
名前を挙げておきます。
まずは白
LILY BARREL FERMENTED CHARDONNAY
$65
AGED ISABELLA SEMILLION 2010
$55
CHSRLOTTE BARREL FARMENT SAV BLANC
$45
赤
JACOB TEMPRANILO $55
MAX SHIRAZ BLOCK ONE $55
MAX SHIRAZ BLOCK TWO $55
そして、幻のテンプラニーリョ
JACOB RESERVA TEMPRANILO 2014. $125
現在在庫切れかも…
白、赤ともシンプルな造りながら、素晴らしいバランスと深みがあり、丁寧なワイン造りがうかがえます。
もちろんここは、頑固にワイン造りに徹してますので、カフェもレストランも併設されてません(笑)
そこで、グラニットベルトでのお勧めワイナリー&レストラン
Hidden Creek Winery & Cafeです。

前回ふらっと期待せず立ち寄ったのですが、見事に裏切られました!
まずは、人懐っこいワイナリードックのお出迎え!
犬好きな私はここで大喜び、ワンちゃんがセラードアー&レストランへと導いてくれました。


レストランはサンルームの様になっており、綺麗な貯水池と緑の景色を楽しみながら、暖かく、心地よい時が過ぎて行きます、
選んだ料理は地元野菜のサラダと手作りソーセージ、お肉のソーセージですがワイナリーのお勧めは白ワインのGEWURTZRAMINER (ゲベルツトラミネール)でした。
ワイナリーのレストランでは、選んだ料理の横にお勧めワインが明記されてることが多いです。
日本の方はゲベルツ=ドイツ=甘口と連想される方も多いですが、本来このゲベルツトラミネールと言う品種はドライな辛口ワインです。
ここは素直にお勧めに従って、そのゲベルツトラミネールをオーダー………
ここでも予想を裏切られましたこのワインが素晴らしい出来で、ほのかな甘味をもちながらも、後口はドライに引き締り、ソーセージとの相性もバッチリです!
思わず買って帰りました。

写真左:Tobin の Max shiraz block one / 写真右:Hiddencreek の Gewurztraminer
次回はワインテースィングについて説明しますが、あまり難しく考えず、自分の好みに合うか、そうでないかを素直に感じる事が大切です。
難しい表現やワインの知識は重要ではありません。楽しむ事が一番です!